ジハード 定金伸治

 聖都イェルサレムを巡り、十字軍とイスラム軍の智謀をめぐらした聖戦を描いたものです。こうして、お気に入りを書いていくと、戦争に関する作品ばかりですね。戦争そのものは、現実的にはあってほしくないものと思っているのに、何故か興味を惹きつけるのです。…そういえば、この作品に関しては、どういうきっかけで読むに至ったのか、全く思い出せません。おそらく、書店でふと感じるものがって、手にとったというところではないでしょうか?

 この作品は、個人的に、男性キャラクターよりも、女性キャラクターに好感を覚えました。ただ、話の途中で、私のお気に入りの女の子は、舞台から消えちゃいまして、その時は、とても残念に思いました。自分のお気に入りのキャラクターが、もう登場しないというのは、このうえない寂しさを感じます。これは、どの小説においてもいえることです。でも、こればかりは、物語の中の現実として、受け止めなければいけないことでもあるんです。案外、もっともつらい思いをしているのは、著者自身であると、私は考えています。